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二次相続を勘案した遺産の分け方をご提示した事例

一次相続だけでなく、二次相続も見据えて遺産の分け方を考えましょう。

お客様のお悩み

ご主人様に相続が発生。相続人は奥様とお嬢様お一人の計2名。ご主人様の遺産は、区分登記のある不動産(ご主人様と奥様の居住用、お嬢様一家の居住用、賃貸用で区分)と預貯金などの金融資産。

ご主人様の遺産額を考えると相続税が発生することは明らかであり、相続税の申告が必要なことは奥様もお嬢様も理解していらっしゃいました。

奥様もお嬢様も、「今回(一次相続)の相続税をできる限り抑えたいという気持ちはあるが、一方で、奥様に相続が発生した後(二次相続)の、お嬢様の相続税のことも考えて、ご主人様の遺産を分けたい」とのお考えがあり、どのように分けることが適切かとのご相談をいただきました。

私からのご提案内容

一次相続での遺産の分け方二次相続にどのような影響を与えるかというシミュレーションを行うこと、小規模宅地等の特例効果的に活用するための遺産の分け方のシミュレーションを行うことをご提案し、シミュレーションの結果を踏まえて遺産分割を進めることをご提案しました。

【補足】

相続で配偶者が遺産を取得したときは、配偶者の税額軽減という特例の利用により、相続税がゼロ又はかなり抑えられることが多いです。

したがって、一次相続(ご夫婦のうち、どちらかに先に起きた相続)では、とりあえず、もう一方の配偶者が遺産を取得して配偶者の税額軽減を利用しておけば、相続税も抑えられるし、それがいいだろうと考える方も多いです。

その考え方が決して間違っているわけではありませんが、二次相続(もう一方の配偶者に起きた相続)の相続税も見据えたうえで、配偶者の税額軽減の利用を検討した方が、一次相続・二次相続の合計の相続税額を抑えられる場合があります。

一次相続で配偶者の税額軽減をフル活用してしまった結果、二次相続の相続税が予想外に大きくなってしまったということも起こり得ますので、しっかりとシミュレーションを行うべきだと考えます。

※関連するこちらの記事もぜひご覧ください。

解決に至るまで

一次相続で奥様が取得する遺産の割合を11パターン作成し、それぞれに応じた相続税額と二次相続の見込み相続税額をシミュレーションしました(下のイメージ図をご参照ください)

シミュレーションのイメージ図を一部抜粋しました。ここでは金額の単位は隠していますが、
縦軸は相続税額で、赤のグラフが一次相続税額、青のグラフが見込みの二次相続税額です。
横軸は一次相続における配偶者の遺産の取得割合です。
画像をクリックすると拡大されます。

シミュレーションを行ううえで、一次相続から二次相続までの財産の変動要因(生前贈与を始める、施設に入るための一時金が必要 など)がわかれば、より正確なシミュレーションが出せます。今回は不動産の修繕費として支出予定の金額がありましたので、その金額を二次相続までの財産の減少要因として、シミュレーションに反映させました。

また、遺産である不動産は区分登記がされているものでしたので、一次相続でお嬢様が不動産を承継すると税金計算上は不利になることをお伝えしました。併せて、二次相続までの間に区分登記を解消(合併)させるかどうかで、二次相続の相続税が大きく変わってくる可能性があったため、その点についてもご説明しシミュレーションに反映させました。

一次相続の相続税額二次相続の見込み相続税額小規模宅地等の特例配偶者の税額軽減といった様々な要素を考慮したシミュレーションに基づいて、お客様とご面談を重ねた結果、不動産と不動産の修繕費に対応する金額相当の預貯金は奥様が取得し、それ以外の遺産はお嬢様が取得することでご納得いただき、遺産の分け方が決まりました。

お客様のご協力のおかげで、相続税の申告期限の3か月以上前に遺産の分け方を決めることができ、相続税の申告書も期限までかなりの余裕をもって提出をすることができました。

お客様より

「しっかりとしたシミュレーションを作成いただきありがたかった。また、わかりやすくご説明いただき、納得したうえで遺産分割を行うことができた」と感謝のお言葉をいただきました。

ポイント
  • 二次相続まで見据えて遺産の分け方を考えることが大事です。

  • 区分登記のある不動産は、小規模宅地等の特例を利用するうえでは注意が必要です。

終わりに

当事務所では税金の観点からみた効果的な遺産分割案をお伝えし、お客様にわかりやすく説明することを心がけています。相続税を考えるうえで、遺産の分け方を決めることは非常に重要なプロセスです。

最終的に分け方を決めるのは相続人の皆様ですが、決めるための判断材料を提供するのは税理士の大事な役割だと考えており、可能な限りスピーディーに情報を提供できるように努めています。

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